テーブルランド 編

こんにちは。私も店でお客様に「おススメのコーヒーは?」と聞かれることがよくあります。そんな時は、まず、必ず「ブレンドコーヒーがおススメです。」と答えます。私自身が、ブレンドコーヒーが好きなんです。やっぱ美味しいですよね。

 

 

 

 昔は、それこそ昭和の時代は、ブレンドコーヒーといえば、“とりあえず”のコーヒーでした。実際リーズナブルな価格でクセのない飲みやすいコーヒーでした。

 

 これは品質をいとわない価格の安い豆を『ブレンド』することでソコソコ飲めるコーヒーに仕上げ、利益を上げるためのプロの技でした。

 

 こうしたイメージから未だにブレンドコーヒーを敬遠するお客様もいらっしゃいます。しかしこれは昔の話。今は、タイプ・風味の違うコーヒー豆を合わせることで、立体的で厚みのある味、他に無いお店の個性を表現する新しい味の創作のためのブレンドなのです。

 

 

 

 当店でも“ブレンド用の低価格豆”は全く使いません。シングルオリジンとして単体でも十分に美味しく飲める高品質の豆を惜しみなくブレンドしちゃいます。「もったいない」と言われることもありますが、イイんです美味しければ。シングルを使うので、例えば同じコロンビアでも農園が変われば『ブレンドコーヒー』といえども味が少し変わります。それでもイイと思っています。そうした変化を楽しんで頂けると良いと思います。

 

 

 

 ブレンドじゃなくてシングルオリジンでの当店の今のおススメは、ニカラグアのモンテクリスト農園の豆です。

 

 実は、ここの農園主は日本人で東京の三軒茶屋でレッドクローバーというコーヒー豆ショップをやっています。とても“熱い”男で、今はコロナ禍で農園に行けてないそうですが、行けば従業員・労働者と一緒に汗をかいて働き、同じ釜の飯を食べるのだそうです。

 

 さらに従業員とその家族のために学校を建てたり住宅を提供したりしています。報酬も他の一般的な農園の3倍を支払い、その代わりに手間のかかる丁寧な仕事をしてもらっています。

 

 そのような方法で非常に品質の高いコーヒー豆を生産しています。今当店で扱っているモンテクリスト農園の豆は、『シンデレラ』と名付けられたティピカ100%の大粒。甘みが強くやわらかな酸味がジューシーでめちゃくちゃ美味しいです。